またしても本の話。

1ポンドの悲しみ 石田衣良

石田衣良の短編集。短編じゃなくてもスラスラ読める作家なのに、ショートでも結構良い(・∀・)
『ふたりの名前』の手術をするかしないかの決断の場面は、うさぎちゃんの手術をするしないかで論じた時を思い出して、涙腺にきたね。
『デートは本屋で』は、本を読んでる人には解るシチュエーションでなかなか良かったな〜(・。・)
千晶って子が主人公だったんだけど、なんとなく身近な子を思い浮かべたな。まぁ、身近といいつつも一度しか会ってないけどw
『誰かのウエディング』は、友達にウエディングプランナーな子が居たから、その子を思い浮かべたりしながら読んだけど、身近な話をこれだけ綺麗に書ける石田さんは凄いな。



僕のなかの壊れていない部分 白石一文
都営新宿線の森下駅が出てきて、あの辺りの地理を思い浮かべながら話を楽しめた。自分に思い入れのある場所なんかが、小説内に出てくると感情移入し易いよね。
そして、ほのかや雷太といった、一室に何人かの共同生活のスタイルが、以前に書いた吉田修一のパレードにも似て、今の自分の生活スタイルにも似てるのが何だか楽しく読めた要因の一つかな。
『狼狽』の本来の意味を尋ねるシーンが出てきたけど、セイが彼女と別れたら、きっと狼狽するね。たぶん、セイは狽だな。

『いつでもどんなことでも、自分勝手に解釈して、自分勝手に失望して、自分勝手に諦めてばかり』
なんて事を言われる主人公が解らなくもなかった。
考えを突き詰めていくと、もの凄く責任のある考え方なんだと思うけど、想像力が欠如してると、この主人公は無気力な不誠実な人間に見えちゃうのかもね。

『僕が彼女を恐れたのは、彼女が僕に何かひどいことをしようとしているからてはなかった。僕はただ、僕こそがきっと彼女にひどいことをしてしまうのを恐れていたのだ。』
これは、良く考える。
この小説を読んでなきゃ良く解らないだろうけど、これでセイは失敗した事があるからね(・з・)

この本は、ひとそれぞれの感性の違いを巧く書き出してる小説だと思います。



長崎乱楽坂 吉田修一
『どや?坊主たちの死んだ父ちゃんのと、どっちが太かや?』
・・・と、性な書き出しで始まる、長崎の乱楽坂小さなヤクザの息子を取り巻く話。

そんなに長くない小説だから、短時間で読める読み物だね。